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ディオティマ弦楽四重奏団とバルトーク弦楽四重奏全曲演奏会

◆「ディオティマ」にはふたつの意味が含まれています(フランク・シュヴァリエ)


 2002年の初来日時には現代ドイツを代表する前衛音楽の巨匠ラッヘンマンの弦楽四重奏曲を披露、2013年には細川俊夫の弦楽四重奏作品ばかりを並べた一晩の演奏会を開催、2016年には超難曲で殆どの弦楽四重奏団が手を出さないピエール・ブーレーズの《書》とシェーンベルク作品を並べるプログラムを披露するなど、ディオティマ弦楽四重奏団(以下Q)は所謂「現代音楽」の専門団体と思われても仕方ない活動を繰り広げてきた。

 だが、ディオティマQの演奏会は、名も知らぬような現代作曲家ばかりで埋められるわけではない。ニューヨーク・デビューはマンハッタンの古典絵画に囲まれたクラシックの殿堂フリック・コレクションで、ベートーヴェン同時代のオンスロウを披露した。そして前述のブーレーズとシェーンベルクの演奏会には、ベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲が一緒に演奏されているのである。去る1月のパリ弦楽四重奏ビエンナーレでも、チェコの若手作曲家の委嘱新作を作曲家臨席で弾いた後に、シューベルトの弦楽四重奏曲第15番ト長調を演奏している。ディスコグラフィーにも、ブーレーズやシューベルトやヤナーチェクなど、音楽ファンに馴染みの作品も並んでいる。


→「私たちの『ディオティマ』という名前には、二重の意味が込められています。ひとつは、作曲家ルイジ・ノーノ(注:《ディオティマへ》という巨大な弦楽四重奏曲を遺した20世紀後半を代表するイタリア作曲家)。もうひとつは、ヘルダーリン(注:ノーノがインスピレーションを得た『ディオティマへ』という詩を遺した詩人)のドイツ・ロマン主義です。この団体名を名告る以上、決して現代音楽だけというわけにはいかないのです。確かに現代音楽は私たちの活動の重要な部分を占めていますけれど、活動を始めた最初の頃に、私たちは現代音楽を歴史的な作品と共に位置付けるようにしました。私たちはアルディッティQやジャックQとは、レパートリーに関してちょっと違う団体なのです。」(ヴィオラ奏者フランク・シュヴァリエ)


 21世紀の弦楽四重奏奏法を背景に、モダンと古典をひとつの地平から眺める――それがディオティマQなのである。

 


◆このコンサートはひとつの展覧会のようなものです(コンスタンス・ロンザッティ)


 そんなディオティマQが今回の来日で中心に据えるのは、バルトークの6曲の弦楽四重奏曲である。途中2度の休憩を挟みつつ、第1番から順番に演奏され、2時間を優に超えるマラソン・コンサートだ。

 おおよそ300年のクラシック音楽の歴史にあって、弦楽四重奏曲にはふたつの黄金期があった。ひとつはハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンら18世紀後半のヴィーン古典派時代。もうひとつが20世紀の前半、両大戦に挟まれた短い時代である。1881年にオーストリアとの二重帝国たるハンガリーで生まれ、両大戦を生き、亡命先アメリカ合衆国で第2次大戦終結の年に没したバルトーク・ベラの6曲は、極めてユニークな作品群でありつつ、同時に現代の弦楽四重奏団とすれば、これがきちんと弾けなければプロとしてやっていけない基本文献なのだ。


→「バルトークの弦楽四重奏曲は永遠に前衛的で、彼の音楽語法、素材の扱いは、一部の現役の作曲家よりも前衛的ですらあると思います。バルトークはどの楽派や美学にも属さず、彼の前には道はなく、未だにその後の道もありません。」(第1ヴァイオリン奏者ユン・ペン・ヂァオ)

→「6つの弦楽四重奏を書き、その全てが人生の違う創作期のものです。一晩で全曲を聴くことで、創作の歴史を追体験できます。私たちにとって演奏するのはたいへんですが、スポーツのようなイベントではありません。このバルトークの旅で、聴衆の皆さんが広い視野を持てることが何よりも重要なポイントです。」(ヴィオラ奏者フランク・シュヴァリエ)

→「このコンサートは、まるでひとつの展覧会のように聴いていただきたい。」(第2ヴァイオリン奏者コンスタンス・ロンザッティ)


 ちなみに、メンバーに敢えてお好みの1曲を挙げるなら、と無理な質問をしたところ、チェロのモルレは5番。第2ヴァイオリンのロンザッティは4番。普段は明快な言葉のヴィオラのシュヴァリエは、4番か5番か決められない。第1ヴァイオリンのヂァオに至っては、暫く悩んだ挙げ句、全て、とのことである。


(音楽ジャーナリスト 渡辺 和)



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